緑と灰色のインフラの改善

トマスで実施されているAbE対策は、グリーン・インフラとグレー・インフラの両方で構成されている。グリーンインフラとは生態系のことで、適切な牧草地とビクーニャの管理方法を推進し、持続可能な管理区域を拡大することで改善される。灰色インフラは、フェンスそのものである。

したがって、緑と灰色のインフラの改善には、共同放牧地におけるビクーニャ管理のためのフェンス面積の拡大(38ヘクタールから241ヘクタールへ)が含まれる。このプロセスは、共同体の集会で検証されたABE対策の診断と設計から始まった。その後、フェンスを設置する区域の地図を作成し、穴を掘り、木の柱を植えた。最後にフェンス全体を塗装した。

これらの作業はすべて、ビクーニャ委員会の指導の下、コミュニティの作業によって行われた。

柵が完成し、書類が整ったところで、ビクーニャの捕獲と毛刈りが行われた。コミュニティの主導により、チャクの準備には「許可と縁起をかつぐ」ために山に供物を捧げることも含まれた。

チャクには 200人以上が参加したコミュニティの子供たち、若者たち、女性たち、男性たち、そして外部の人たちも参加した。

  • ビクーニャ繊維の高い価値、製品の需要、市場の存在。
  • 古くから行われてきたチャクと伝統的知識。
  • 当局、ビクーニャ委員会、コミュニティ全員のコミットメント。
  • ビクーニャはアンデス山脈の高地に適応した種であり、気候の変動や変化に伴う多くの影響に強い。
  • コミュニティにはこの種の繁殖に適した地域がある。
  • ビクーニャの囲いを拡大する必要性:スペース不足のため、ビクーニャはすでにストレスに苦しんでいた。
  • AbE対策の参加型設計が成功の鍵である。
  • 捕獲と毛刈りのプロセスを記録することは、繊維の処理を改善するのに役立ち、将来のチャクスの経験にもなる。
  • ビクーニャの逃亡を防ぐには、フェンスを良好な状態に保ち、劣化した支柱やメッシュを交換することが必要である。
  • ビクーニャの紛失や盗難を防ぐため、コミュニティが組織的にビクーニャを管理・監視することが推奨される。
  • ビクーニャの品質を最適化し、ロスを減らすために、チャク、 毛刈り、繊維の加工の組織を改善し、ビクーニャ委員会内の機能を委譲し、よりよく組織化することが必要である。