
エジプト、アブジールでの考古学・自然保護活動への地域住民の参加

サッカラ北部のアブシールにあるサフラのピラミッド群は、世界遺産「メンフィスとそのネクロポリス」に含まれる重要な遺跡である。エジプト観光・古代エジプト美術省とヴュルツブルク大学の協力により、この遺跡、特にサフラ王のピラミッドと葬儀の複合体、およびその周辺地域の理解を深めるために設立された。
発掘の成功には、近隣の村やサッカラの地元労働者の協力が欠かせない。彼らは発掘、保存、関連活動を含む様々な作業に雇われている。これらの作業員の多くは、数多くの連続したプロジェクトに参加することで、幅広い専門知識を身につけてきた。場合によっては、2代目、3代目の作業員が遺跡で働く伝統を受け継いでいることさえある。彼らの長年の経験と献身が、プロジェクトの進展と成果に大きく貢献している。
影響
地元住民は、年2回、2〜3ヶ月間、安定した収入を得るために現場で働くために雇用されている。地元の労働者の参加は、違法な発掘、宝探し、取り壊しなどと闘う上でも非常に有効である。実のところ、地元の10代の若者たちの中には、後に考古学や歴史学を学び、遺産関連の分野でキャリアをスタートさせようと決意する者もいる。
次のステップは、現場と保存作業の継続性を確保するための遺跡管理計画を確立することである。この計画案では、遺跡の一般公開の可能性に焦点を当て、解説看板も設置する。
この計画の実行には、地元コミュニティの関与が不可欠であり、地元の検査官、修復家、作業員が、コミュニティを代表してこれらの取り組みに参加する。
地域社会を積極的に巻き込むことで、この管理計画は、遺跡の保存と文化遺産に対する所有意識と責任感を醸成することを目指している。