オリンピック・パラリンピック ロンドン2012における生物多様性の支援

オリンピック公園には、草地、低木林、湿地林など、多様な生息地が復元された。公園は、リー・バレー地域公園からテムズ川に向かって既存の緑地の連鎖を拡張することで、リー川渓谷沿いの地域の連結性を高めるように配置された。公園内のコリドー（回廊）は、レクリエーション施設や開発の周辺に野生生物のための連結性を維持している。大会期間中、オリンピック公園内に自生していた野草の草地は、レガシーフェーズの開発において、野生生物をサポートする自然主義的な特徴をさらに高めるきっかけとなった。モニタリングの結果、6種の高度保護鳥類と91種の国内希少無脊椎動物、7種のコウモリ、20種の蝶が記録された。種ごとの目標の一環として、公園には鳥やコウモリの巣箱、両生類の池、カブトムシ用の枯れ木、カワセミやイワツバメの営巣地、カワウソの人工檻などの特別な資源が含まれていた。オリンピック公園における生物多様性の提供は、大規模な活性化プロジェクトの一部であったが、地域のつながりを維持するための会場の配置や設計、生物多様性に注意を向けるための在来植物の使用、特別な資源の追加といった個々の要素は、小規模なプロジェクトにも適用することができる。