新たに設けられた「テーマ別コミュニティ」では、自然と文化の相互リンクに関する刺激的なソリューションが紹介される。国際自然保護連合 (IUCN)、 国際文化財保存修復研究センター (ICCROM) 、国際記念物遺跡会議 (ICOMOS )が主催する このテーマ別コミュニティは、自然保護における文化の役割とその相互関連性に焦点を当てる。先住民のテリトリー、田園風景、海岸風景、海景、都市景観など、文化的意義が高く評価されている場所からの 解決策を提示するだけでなく、保護・保全地域と文化との関連性についても幅広く検討する。
このソリューションは、パノラマにはまだ存在しない実践のコミュニティである伝統的知識に焦点を当てるものである。これによって、文化的・自然的な場所のさまざまなカテゴリーにまたがるソリューションの スケールアップの可能性が生まれる。この新しいテーマ別コミュニティは、他のテーマ別コミュニティと連携し、保全における文化の重要性を強調する。例えば、海洋と沿岸域の解決策において、自然と文化のコラボレーションの地理学的理解がどのようになされているかを指摘する。これにより、文化というレンズを通して、海の景観や海洋・沿岸の解決策を見直すことができるようになる。
自然-文化」テーマ別コミュニティは、2020年10月最初の10日間に シドニーで開催される ICOMOS総会で 発足する。これに先立ち、2020年6月に開催されるIUCN世界自然保護会議(IUCN World Conservation Congress)において、プレ・ローンチが行われる。2020年10月に中国の昆明で開催される生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)でも、新テーマ別コミュニティ「自然-文化」は重要な位置を占めるだろう。