EbA対策の特定

このビルディングブロックの目的は、気候変動の悪影響に対する生態系と住民の回復力を高めるために、現場で実施すべきEbA対策を特定する方法を定義することである。これは、特定された脆弱性に「どのように」「何を使って」対応するのかを探るために重要である。EbA対策の定義、優先順位付け、選択の原則のための基準の特定は、関連文書のレビュー、現地観察、インタビュー、現地関係者や研究者との議論に基づいて、疑問を明確にし、概念を反映、調整、定義することを可能にするツールである。基準セットは2つのセクションに整理された(ギャラリー参照)。この基準は、まずSERNANPと専門家によって検証され、その後、EbA対策の優先順位付けに適用された。選定後、提案された対策はコミュニティによって検証された。私たちは、結果を検証するだけでなく、コミュニティの参加型方法で対策の優先順位を決めることが重要であることを経験した。

  • EbA 対策の優先順位付けを可能にし、EbA ではない対策を除外するのに役立つ、EbA 対策の選 択基準を持つこと。
  • 実施と意思決定に参加する地元の関係者のコミットメント。
  • 優先順位付けされた対策は、地域住民の生計にとって重要な生態系サービスに焦点を当てるべきである。
  • SERNANPとコミュニティが協調して取り組むこと。
  • EbA対策を定義する際には、その地域の人口と生態系サービスの相互関係を考慮する必要がある。対象コミュニティの生計に必要な生態系サービスを提供しない生態系を対象とした対策を選択した場合、その対策は持続可能なものとはならない。さらに、社会構造や地元組織の力も重要である。
  • 当初から、このプロジェクトがSERNANPsの活動の一部であると考えられていたことが重要である。プロジェクトがこの地域で実施される期間は限られているが、SERNANPは永続的な活動主体である。プロジェクト終了後も、SERNANPはコミュニティが実施する活動の支援、助言、監視を担当する。
  • そのためには、関係者のコミットメントと意欲が必要であり、プロセスを持続させるための合意を確立する必要がある。