
適応品種、肥料、栽培技術の組み合わせにより、小麦の苗は順調に生育している。
GIZ
農民は、協同組合「アグラ・ヴァ・イクリム」の農業改良普及サービスによる技術的助言とともに、種子、肥料、農薬などの適切なパッケージを直接購入する機会を得る。これらの購入は、経済的に余裕のない生育期の初めに必要とされるため、一部は手頃な条件(通常の市場金利を下回る金利)で融資される。
それを可能にする要因は以下の通りである:
- 種子や農薬のパッケージが現地の生育条件に適合し、すべての要素が補完的であること;
- 投入資材が必要な時期に手ごろな価格で提供されるが、通常、農民はそれを購入する余裕がない;
- 融資は、農家が収穫から収入を得た時点で返すことができる。
新しい農業技術や適応した農業慣行を採用するためには、農業改良普及員が個々のニーズに合わせた農業投入資材のパッケージとともに側面的なアドバイスを提供することと、金融メカニズム(手ごろな条件での一部融資)の組み合わせが鍵となる。これらの要素の1つまたは2つが欠けると、導入率や成功率は大幅に低下する。具体的な技術的アドバイスがなければ、農民は適切な補完的投入資材の組み合わせを購入する意識も能力もない。直接購入する機会のない助言は、農民が自分で供給者を見つけなければならず、機会費用が高くつく上、場合によっては最適でない組み合わせや不十分な質・量の投入資材を購入することになるという点で、あまりにも大きな障壁を残す。そして、タイムリーで手ごろな価格の融資が受けられることだけが、農民が投入資材を全量購入し、適応した技術を適用することを可能にするのである。