かつて、ウミガメは繁殖のためにコンダオ諸島のさまざまなビーチを利用していた。しかし、経済開発による圧力のため、国立公園内の数少ないビーチに退避せざるを得なくなった。Con Dao Resort Co.(Ltd.(シックスセンシズ)が事業を開始したとき、ダット・ドック(Dat Doc)は残されたビーチのひとつだった。新しいビジネスモデルにより、ビーチはしっかりと保護され、同社の従業員によって定期的に清掃されている。数年後の2018年初め、ウミガメが産卵のためにダット・ドックに戻り始めた。ウミガメ保護の重要性を十分に認識していた取締役たちは、公園の管理者に働きかけ、バリア・ブンタウPPCの同意を得て、ダット・ドック・ビーチのウミガメ繁殖地の復元と保護を目的とした共同プロジェクトが開始された。
啓発プログラム、ウミガメの繁殖環境の改善、フェンスとCCTVシステムを備えた50m²の孵化池の設置、パークレンジャーと会社スタッフによる定期的なパトロール(1,044営業日、10個の巣、678個の卵を移設し、464匹の子ガメをリリース)。同社は今後5年間、このプログラムに約7万米ドルを拠出する予定である。
- 生物多様性保全に対する官民の新たな意識
- 生物多様性保全の社会化に関する新しい国家政策
- 生物多様性保全に投資する準備が整った対応力のある企業
企業による環境に配慮した新しい取り組みで、このプロジェクトは観光事業者が参加したベトナム初のウミガメ保護の取り組みである。これは、保護活動のための投資の社会化における民間セクターの役割を実証するための良い例である。このプロジェクトの成功は、保護区と企業の双方に相互利益をもたらし、ウミガメの生息地が良好に保全されることで、企業のサービスを利用する観光客が増えるという重要な観光商品も提供される。