ポルトガル海洋衛星勘定（OSA）の主な目的は、海洋に関する経済情報システムを提供することである。OSAは、ポルトガル経済における海洋経済の規模と重要性を推定し、海洋に関連する生産活動の構造に関する情報を得るための最も適切なツールであると考えられた。

OSAは、需要と供給を同時に扱うことができる。生産勘定（基本価格での生産高、中間消費、付加価値総計-GVA）だけでなく、家計や行政機関の消費、輸入、輸出といった関連する経済変数についても情報が得られた。こうして、GVAと国内雇用に対する「海」の貢献度を推計することができた。さらに、有給雇用と無給雇用についても推計を行ったが、これはその関連性だけでなく、結果の妥当性を評価するためでもある。

主な結果に統合産業連関マトリックス・システムを適用することで、直接効果に加えて、オーシャン・エコノミーの活動が国民経済に及ぼす間接効果を決定することができた。

OSAをNUTS Iレベルで集計することにより、アゾレス諸島とマデイラ諸島の情報を得ることができ、地域差、すなわち異なる生産パターンを示すことができた。