
MA 22
Jürgen Preiss
気候変動は都市にヒートアイランドを引き起こし、公衆衛生やインフラに影響を及ぼす可能性がある。そこでウィーンは、廃棄物管理部門のファサードを含む建物の緑化の先駆的プログラムを開発し、冬季の熱流への影響、建物の熱伝達損失と熱需要への影響を調査した。ファサードはまた、昆虫や鳥のための生態学的ニッチを作り出し、周囲の屋内外の気候にプラスの影響を与えるものであった。
合計2.850平方メートルのファサードには、約17,000本の植物(主に多年草、草本、ハーブ)が植えられ、周辺地域のアメニティ価値を高めている。パイロット・プロジェクトとして、建物ファサードの緑化は、主にこのようなEbA対策の潜在的効果に関する知識を深める役割を果たした。この研究プロジェクト(2016年、TU Wien, Korjenic on behalf of MA 22)の枠組みの中で、ファサードの緑化とそのモニタリングは、熱需要に対するファサード緑化の効果を明確に定義するための第一歩となった。また、壁面緑化により断熱性が21%向上し(図2参照)、外壁緑化1m2あたりの年間送電ロスが54.7kWhから45.1kWhに減少した。生物多様性や生息地機能への影響については、さらなる調査・研究が必要であるが、効果はプラスであると推定される。また、プランナー、居住者、デベロッパーの間で、このテーマに対する認識レベルも高まっている。