世界遺産の管理効果を共同で評価する

ヘリテージ・プレイス ラボでは、WHLの下で、あるいはWHLと共同で開発されているコンセプトやツール(「世界遺産管理のための知識フレームワーク」、「Enhancing Our Heritage Toolkit 2.0 (EOH 2.0)」、「PANORAMA Nature-Culture Community (https://panorama.solutions/en/portal/nature-culture)」のケーススタディデータベースなど)をテストした。世界遺産物件の実践主導の研究課題を開発する目的で、ヘリテージ・プレイス ラボは、各研究実践チームがワークショップの合間に課題に取り組むことを提案し、後に発表された。課題の順序は、EOH2.0ツールキットのツール1、2、4を使用し、各世界遺産の研究課題の作成に反映されるように設計された。各チームは、価値観や属性、統治体制、遺産に影響を与える要因についての共通理解を評価し、管理上の問題点や研究の優先順位を明らかにした。

- WHLPは現在、世界遺産の管理をサポートするための多くのマニュアルやツールを開発している。これらは、ヘリテージ・プレイス・ラボのパイロット段階でテストすることが可能だった。

- これらのマニュアルやツールの著者や、これらのツールを自分のサイトに適用している実務家がプロジェクトに参加することで、このプロセスが促進された。

- マニュアルやツールは、世界遺産をはじめとする遺産の管理者向けに作成されており、研究者にとっては難解なものであった。しかし、ツールを使用する過程で、研究者は管理をより深く理解することができ、現場とより密接につながりながら、現場の課題に基づいた管理ニーズや研究ニーズを特定することができた。

- 管理効果を評価する研究者と現場管理者の共同作業は、研究と実践のパートナーシップを強化する基礎となり、チーム内で新たなプロジェクトや計画の可能性を生み出すことを可能にした。