このビルディング・ブロックの目的は、さまざまなステークホルダーを巻き込み、オーナーシップと持続可能性を高めることである。リソースの活用、市場との連携、政策立案・改善、主流化のためのプラットフォームを構築することで機能する。例えば、NDRC ネパールはプロジェクトの実施に当たり、地方森林局(DFO)、地方農業開発局(DADO)、地方畜産局(DLSO)、地方土壌保全局(DSCO)といった関係政府機関を積極的に関与させた。地元の協同組合、CBO、NGO、ハイファー・インターナショナルのようなINGOも、オーナーシップと持続可能性のためにプロジェクトの努力に動員された。プロジェクトの取り組みは、農業、林業、漁業セクターに直接的な利益をもたらした。地元の金融機関が関与することで、貧困家庭を銀行につなぎ、経済的安定を図ることができた。プロジェクトは、農民が生産物の適正価格を継続的に受け取れるよう、市場ネットワークと農民を直接結びつけることに努めた。NDRCネパールは他の関係者と協力し、2014年にネパール政府に焼畑耕作問題への対応政策を起草するよう圧力をかけることに成功した。
このビルディング・ブロックを成功させるためには、3つの条件が不可欠である:まず第一に、プロジェクトの初期段階あるいは計画段階から、望ましいアクターを参加させる必要がある。次に、誤解を避け、パートナーシップの強固な基盤を築くためには、継続的なコミュニケーションと協力が不可欠である。最後に、定期的な相互評価と反省は、アライアンスとパートナーシップの発展を改善するための洞察を提供する。
このビルディング・ブロックの実施中、パートナーシップの複数の利点が認識された。セクターを超えた協力は、資源の活用に大いに役立つ。様々なアクターをプロジェクトに参加させることは、市場との連携を確保する上で極めて重要である。また、政策の変更や修正が必要な場合は、政府部門をできるだけ積極的に参加させることが有効である。初期段階から政府の主要な意思決定者を参加させることで、好意を得やすくなり、政策形成や修正プロセスの触媒となる。長期的な持続可能性のために、重要なイニシアチブを年次計画やプログラムに組み込むには、政府機関との協力と調整が極めて重要である。