介入策の実施中、プロジェクト・チームは、介入策がIUCNの「自然に基づく解決策のための世界基準(Global Standard for Nature-based Solutionsᴹ)」を遵守しているかどうかを判断するのに役立つ自己評価を実施した。このアセスメントにより、介入の長所と短所に関する情報が提供され、今後の介入に対する具体的な勧告と是正措置が導き出された。2つの基準は不十分と判断された。基準3(生物多様性のネットゲイン)が不十分であったのは、この介入によって達成された生物多様性の便益の分析が、具体的な評価やモニタリングの枠組み、主要な情報提供者や利害関係者との徹底的かつ集団的な取り組みではなく、既存の文献や情報の机上レビューに大きく基づいていたためである。基準6(トレードオフのバランス)についても、十分な対応がなされていないと判断された。ザンジバル革命政府は、関連するトレードオフを考慮する意思があると報告されたが、これらのトレードオフの限界と関連するセーフガードは明確にされなかった。さらに、養殖のための海洋・沿岸資源の権利、利用、アクセスに関する規定はあるが、これが実際にどのように適用されるのかについてのさらなる情報が必要である。
IUCN AquaCoCo プロジェクトで適用された水産養殖と海藻養殖のアプローチに関連する設計、実施、 モニタリングの課題を考察するための重要なツールとして、IUCN Global Standard for Nature-based Solutions が役立った。是正措置、追加証拠の収集、検証の手段、地元の利害関係者(特に女性)の関与が必要な分野についての洞察が得られた。このように、セルフアセスメントの結果は、ザンジバル(およびその他の地域)の水産養殖と海藻養殖に関する今後の作業に情報を提供し、介入の設計、実施、モニタリングの枠組みを改善するのに役立つであろう。